きっかけは数学
奥さんとの出会い、続き
前回の続きです。
そんなこんなで、高校1年生のときに、奥さんと同じクラスになりました。
でも僕は思っていました、奥さんとは関わりたくないと。
だって怖かったんだもん、ギャル。
でも、そんな僕の思いとは裏腹に、その後すぐに、割と早めに、会話をするようになります。
たすき掛けを教えろ
入学後、授業もぼちぼち始まりました。
どの授業も、まぁ始めのことなんで、そんなに難しくもない。
けどねー、数学だけは別だったんですよね。
これは先生の問題で、当時の数学担当の先生があんまり説明が上手くなかった。
上手くなかったというか、わからない人を置き去りにするというか。まぁ働き始めた今になれば、カリキュラムを期間内に終わらせなきゃいけないからできない人にばかり合わせられない、っていうのは分かるんだが、まぁそんな先生だったわけですよ。
で、そんな数学の授業で、たすき掛けが出てきまして。
そこで躓いたのが、僕。
ではなく、奥さんでした。
あとから聞くと、中学校までは先生の言ってることを理解できなかったことがなかったけど、このとき、人生で初めて、先生の言っていることがわからなくて授業についていけなかったそうです。
まぁ、奥さんも、ギャルではあったが、一応、地域の進学校に入れるような地頭の良さはある人なので、中学まではそれでやってこれたらしいです。
なんだけど、高校入って早々、授業の進め方の悪さも相まって、ついてけねー、と。
さて困った、と。
どうすっかな、と。
で、目をつけられたのが僕だった、と。
気の弱そうなあいつなら断らず教えてくれるだろう、と。(そこまでは言ってない)
で、いきなり話しかけられたわけです、たすき掛けを教えろと。(実際はたぶんもっと言い方は優しかったはず、だと思う、たぶん、うん、ここではそう書いておく)
なんでおれ…
ギャルに話しかけられた純朴な僕は、チーターに狙われたトムソンガゼルの心境だったと推察されます。覚えてないけど。
なんでおれに聞いてくんだよ、他のやつらに聞いてくれよって、思ったはず。覚えてないけど。
あとから、なんで僕だったのか聞いてみたら、どうやら僕が演習問題を終わらせるのが早かったらしいんですよ。(自慢ではない、僕もこのあとちゃんと落ちぶれていく)
奥さんの席は最後尾だったから、クラス全体がよく見渡せてて、そういうのがわかったらしい。
そんなこんなで、僕に白羽の矢が立ったとのことでした。
もちろん、心境はトムソンガゼルの僕でしたが、懇切丁寧にちゃんと教えてあげました。そのせいで、僕はその後も、奥さんの専属家庭教師のように、他の科目の勉強も教えてあげることになります。
続く…長ぇな…